VOXA › 指導報告書の書き方と例文
保護者が報告書で知りたい3つのこと
指導報告書(授業報告)は、授業を見ていない保護者にとって、塾や家庭教師の様子を知るほぼ唯一の手がかりです。保護者が知りたいのは、次の3つに集約されます。
- 今日、何をやったのか単元や教材、ページ数など、授業の中身。
- どこまでできるようになったのかできたこと、まだ不安なところ。わが子の「今」の状態。
- 家で何をすればいいのか宿題と、家庭で声をかけてほしいこと。
この3つが毎回はっきり書かれていれば、文章が短くても「ちゃんと見てくれている」と伝わります。反対に、きれいな文章でもこの3つが抜けていると、保護者の不安は残ります。
基本の項目テンプレート
塾ごとに書式は違いますが、多くの報告書は次の項目でできています。迷ったらこの順番で書けば、3つのことが自然にそろいます。
【本日の授業内容】 (教科・単元・教材とページ) 【様子・理解度】 (できたこと → つまずいたところ → どう乗り越えたか) 【課題】 (次に取り組むべきこと) 【宿題】 (教材・ページ・量) 【次回の予定】 (次に進む単元、確認テストの予定など) 【保護者の方へ】 (家庭で声をかけてほしいこと、連絡事項)
「保護者の方へ」は毎回でなくてもかまいません。伝えたいことがある日だけ書くと、かえって読んでもらえます。
伝わる報告書を書く7つのコツ
- 数字を1つ入れる「よくできました」より「計算問題10問中8問正解」。数字があると、保護者は前回との違いを読み取れます。
- できたこと → 課題の順に書く先に良かった点を書くと、課題も前向きに受け取ってもらえます。
- 課題には必ず「次の手立て」をつける「〜が苦手です」で終わらせず、「次回は〜から確認します」「家では〜を1日5分」まで書きます。
- 専門用語を言いかえる「二次関数の最大最小」は通じても、「場合分け」は保護者には伝わりにくい言葉です。「グラフの形で答えが変わるタイプの問題」のように言いかえます。
- その日だけの出来事を入れる生徒の発言や、自分で気づけた瞬間など。定型文に見えなくなり、授業の様子が目に浮かびます。
- 否定的な言葉を避ける「やる気がない」「集中力がない」は、事実(「後半15分は手が止まりがちでした」)に置きかえます。
- 授業が終わったらすぐ書く時間がたつほど具体的なことを忘れます。すぐに書けない日は、授業直後に1行だけメモを残します。
そのまま使える言い換え表
| 避けたい書き方 | 言い換えの例 |
|---|---|
| やる気がありません | 取りかかるまでに時間がかかる日がありました。最初の1問を一緒に解くと、そのあとは自分で進められました。 |
| 集中力がありません | 前半はよく集中していました。後半は手が止まる場面があったため、次回は問題を小分けにして進めます。 |
| 計算ミスが多いです | 考え方は合っていますが、符号の見落としが3問ありました。途中式を1行ずつ書く練習をしています。 |
| 宿題をやってきませんでした | 今回は宿題が手つかずでした。量が多かった可能性もあるため、次回は半分に減らして様子を見ます。 |
| 理解していません | 説明を聞けば解けますが、一人で解くとまだ迷う段階です。次回は解き方を本人に説明してもらいます。 |
| 特に問題ありません | 前回まちがえた〇〇の問題を、今回は自力で正解できました。この調子で次の単元に進みます。 |
科目別の例文
【様子・理解度】に使える例文です。〇〇の部分を、その日の内容に置きかえて使ってください。
数学・算数
- 連立方程式の文章題に取り組みました。式を立てる部分で迷っていましたが、表に整理する方法を覚えてからは、最後の3問を自力で解けました。
- 比例・反比例のグラフでは、点をとる作業が正確になってきました。式とグラフを結びつける問題は次回もう一度確認します。
- 割合の問題で「もとにする量」を見つけるのに時間がかかりました。図に描いて考える方法を練習し、5問中4問正解できました。
- 計算のスピードが上がってきています。今日は10分で20問を解き終え、ミスは1問でした。
英語
- 不定詞の名詞的用法・副詞的用法を学習しました。並べかえ問題は5問中4問正解でした。「〜するために」の訳し方で迷う場面がありましたが、例文を音読してから解き直すと正しく訳せました。
- be動詞と一般動詞の使い分けがあいまいでした。今日は表にまとめて整理し、確認問題では8問中7問正解できました。
- 長文読解では、わからない単語があっても前後から意味を推測して読み進められるようになってきました。
- 単語テストは20問中18問正解でした。前回まちがえた単語をすべて覚えてきていて、家での練習の成果が出ています。
国語
- 説明文の読解で、段落ごとの要点をまとめる練習をしました。接続語に印をつけながら読むと、筆者の主張を正しく見つけられました。
- 記述問題では、本文の言葉を使って答える意識がついてきました。字数内にまとめる部分は、次回も練習します。
- 漢字の読み書きテストは15問中13問正解でした。とめ・はねまで丁寧に書けています。
理科
- 電流と電圧の関係を学習しました。オームの法則の式は覚えられていますが、どの値を求めるのかを読み取るところで迷っていました。図に数値を書きこむ方法で解けるようになりました。
- 植物のつくりの用語を、図と結びつけて覚えました。確認テストは10問中9問正解でした。
社会
- 江戸時代の三大改革を、目的と内容の表にまとめました。人物と改革の組み合わせは正確に答えられています。
- 地図を使って都道府県と県庁所在地を確認しました。東北地方はすべて正解できたので、次回は中部地方に進みます。
場面別の例文
宿題をやってこなかったとき
- 今回は宿題の半分が手つかずでした。部活の大会が近く忙しい時期とのことなので、次回までは量を減らし、毎日10分でできる範囲にしています。
- 宿題のうち、図形の問題だけが空欄でした。解き方がわからず止まっていたようなので、授業で一緒に確認し、類題を1問だけ宿題にしました。
テストの点数が上がったとき
- 定期テストの数学が前回から18点上がりました。苦手だった関数の問題で部分点をとれたことが大きく、本人も手ごたえを感じています。ぜひご家庭でもほめてあげてください。
集中が続かない日
- 今日は疲れている様子で、後半は手が止まりがちでした。問題を3問ずつに区切り、1セット終わるごとに丸つけをする形にすると、最後まで取り組めました。
テスト・受験の前
- 定期テストまであと2週間です。今日は出題範囲の確認と、苦手な単元の洗い出しをしました。次回からは、まちがえた問題の解き直しを中心に進めます。
- 志望校の過去問に取り組みました。大問1・2は時間内に解けていますが、大問4の図形で時間を使いすぎる傾向があります。時間配分の練習を続けます。
欠席・振替のあと
- 前回お休みした分の内容(一次関数の式の求め方)を先に確認してから、今日の単元に進みました。授業の遅れは取り戻せています。
初回の授業
- 初回のため、今の学習状況の確認を中心に行いました。計算は正確ですが、文章題で式を立てるところに苦手意識があるようです。まずは文章題を図に描いて考える練習から始めます。
【保護者の方へ】の例
- ご家庭では、宿題の答え合わせまで終わっているかだけ声をかけていただけると助かります。
- 最近、自分から質問できる場面が増えてきました。ぜひ「よく頑張ってるね」と伝えてあげてください。
- 来週の授業で小テストを行います。単語帳の15〜20ページを確認しておくよう、お声がけをお願いします。
報告書を短い時間で書くには
1件の報告書に10〜15分かかると、1日に5人を教えるだけで1時間近くが報告書に消えます。時間を短くするには、次の3つが効果的です。
- 項目を固定する上のテンプレートのように項目を決めておけば、何を書くか迷う時間がなくなります。
- 授業直後に「1行メモ」を残す正答数、つまずいた問題、宿題の範囲だけでも残しておくと、あとで書くときに具体的になります。
- 話して、AIに清書させる授業のあとに、やったこと・できたこと・宿題を口で話し、AIに報告書の形へ整えてもらう方法です。書くより話す方がずっと速く、言い回しも毎回そろいます。
話すだけで、塾の書式どおりの報告書に。
VOXA(ヴォクサ)は、講師が授業のあとにスマホへ30秒話すだけで、AIが塾の書式どおりの指導報告書を作り、保護者のスマホに届けるサービスです。今お使いの報告書の書式をそのまま使えます。
よくある質問
- 指導報告書はどれくらいの長さがよいですか?
- スマートフォンで読まれることが多いため、1回の授業で200〜400字ほどが目安です。項目ごとに1〜3文にまとめ、長くなる場合は「できたこと」「課題」「家でやること」を優先します。
- できなかったことは書かない方がよいですか?
- 書いた方が保護者の信頼につながります。ただし「できなかった」で終わらせず、どこでつまずいたか、次の授業や家庭学習でどう手当てするかをセットで書きます。
- 毎回同じような文章になってしまいます。
- その日の授業でしか起きなかった具体的な出来事(問題番号、正答数、生徒の発言など)を1つ入れると、定型文に見えなくなります。授業中にメモを1行残しておくと書きやすくなります。
- 報告書を書く時間を短くするには?
- 項目のテンプレートを決め、授業直後に要点だけをメモするのが基本です。話した内容をAIが報告書の形に整えるツールを使えば、1件あたり1〜2分まで短くできます。